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弁理士のキャリアアップ

私は弁理士になる前、大手企業から特許事務所に転職しました。

当時はそこまで深く将来のキャリアプランを考えず転職したのですが、弁理士となり、特許事務所である程度経験を積んでから、その後のキャリアについて考え始めました。

私の場合、当時自分の周りには広い視野で様々なオプションを示してくれるようなキャリア相談できる相手がなかなかいませんでした。
相談相手を間違えたなと思うこともありましたし、振り返ってみると現在の職につくまで遠回りしたかもしれないと思うこともあります。(勿論今までの経験は全て無駄ではないと思っていますが。)

現在特許事務所に勤務されている方も、数年経験を積まれ次のキャリアについて、当時の私と同様に悩まれるのではないでしょうか?

もしそうでしたら、相談相手を間違えず、適切な相手に相談されることをお勧めします。
とは言え、なかなか適切な相談相手を見つけるのは難しいですよね!?
特許事務所勤務で事業会社に行くと考えた際、基本的にはメーカーの知財部を候補にされるのではないでしょうか?他の特許事務所勤務の方も同じように考えるでしょうし、そもそも知財部の求人も少ないので、メーカーの知財部は狭き門になります。
知財部以外にキャリアの幅を広げたくても、特許業界以外の話を聞く機会は少なく、自分にどんな可能性があるのか見えないこともあると思います。どうすればいいのか困ってしまいますよね。

Kanameの場合は特許事務所から事業会社へ転職していますが、希望の業界・職種に辿り着くまでには試行錯誤の連続でした。正直、書類さえ通らない時期もあり、落ち込むこともありました。
ですので、Kanameなら次のステップを検討されている優秀な特許事務所勤務の方のキャリア相談・転職相談にお役に立てると思っています。今なら無料でメールで転職相談や質問を受け付けます!
ご質問等ありましたら、コメント欄より送付ください。

ただ、本業もありますので、質を保つためにもある一定数の相談を受けたら締め切らせていただきますね。

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7月1日は「弁理士の日」記念企画 『知財業界のライバルとは!?』

7月1日 『弁理士の日記念』企画に今年も参加いたします!

弁理士の日記念ブログ企画2018
(ドクガク先生、企画頂き、ありがとうございます。)

今年のテーマは「知財業界のライバル」です。

医薬品分野における知財業界(知的財産権法)のライバル・・・
それはずばり、「薬事法」です⁈
(業界ではないのですが・・・(´∀`*;)「特許法」のライバルと考えました。。)

まず、前提として、製薬業界というのは、他業界と比較して、国による法規制が厳しい業界です。
法律では、特許法だけでなく、薬事法、健康保険法などに従うことでビジネスがオペレーションされています。さらに、現状では国の予算を考慮して、新薬の薬価が算定されています。その、薬価算定ルールも国が決めています。

例えば、薬を発売するまでには治験で有効性、安全性の確認後、国の承認が必要です。
その上、保険診療に使用できる薬として発売してもいいよ、と国から承認を得たとしても、薬の価格は製薬会社で決めることはできません。国が保険診療に使用できる医薬品の価格を定めます。承認取得後、国(厚生労働省)と企業の薬価担当者による薬価交渉が始まり、薬価算定され、晴れて発売することが可能なのです。

中でもなぜ特許法(業界)のライバルが薬事法というのかと言いますと、薬事法の再審査制度という制度が特許法と似ている役割を果たすからです。

特許制度:医薬品を特許出願日から最長25年保護。

再審査期間:新薬について、承認後一定期間が経過した後に、企業が実際に医療機関で使用されたデータを集め、承認された効能効果、安全性について、再度確認する制度。(薬事法第14条の4)
医薬品の安全性・有効性を確認するため、審査期間中に原則後発品は承認されない。

つまり、再審査期間は特許期間と同様に、他社による後発品の参入が認められない期間です。仮に上市時に既に特許が切れていたとしても、再審査期間で数年間(4〜10年)は独占販売が認められます。

医薬品の承認時に、特許期間よりも再審査期間の方が長いということも起こりますし、時期によっては特許が切れていることも起こり得ます。基本特許は再審査期間よりも長くても、適応追加した場合、用途特許は再審査期間の方が長いかもしれません。

したがって、インライセンスを検討する際、化合物Aの特許は切れているけれど、自社の得意領域とシナジーがあるし、再審査期間で8年間保護されるから化合物Aを導入しよう。ということも起こるわけです。

そういう意味で、医薬品業界の特許法(業界)は薬事法がライバルかなと、個人的には思います。


今後、再審査期間と、特許満了期間の関係について、検証してみたいと思います。

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勇気ある!?エビスタ後発品 ジェネリック1社からの単独発売 ②

少し前の話になりますが、特許権の存在が不確定な中でのGE(ジェネリック医薬品)の上市について取りあげます。

イーライ・リリー社の閉経後骨粗鬆症治療薬、エビスタ(ラロキシフェン塩酸塩)の無効審決がなされ、無効審決取消訴訟が提起されている中、沢井製薬はその後発品を発売しました。

それは、2015年12月10日のことで、エビスタのGEとしては初の上市で、他のGEメーカーは発売せず、沢井製薬1社によるものでした。→ プレスリリース

当時、無効審決取消事件が継続していた上に、イーライ・リリーは東京地方裁判所に沢井製薬を相手に特許侵害訴訟を提起し、GEの販売差し止めなどの仮処分申し立ても行なっていました。

上記の決着がつかないまま、沢井製薬は販売に踏み切ったことになります。その後無効審決が確定しましたが、当時は販売後に無効審決が取り消され、特許権侵害になるリスクもありました。
その場合、特許権者との問題だけでなく、卸、調剤薬局、医師など医療現場にも影響を与えることとなります。
(尚2018年5月31日現在では、2016年11月18日に無効審決維持の判決が言い渡され、数社がラロキシフェン塩酸塩を上市しています。)

そのようなリスクを冒してまで、なぜ他社に先駆けて承認を得、販売に踏み切ったのか?
沢井製薬にかなりの勝算があったのか、審決取消事件の判決文から検証してみました。

エビスタ(ラロキシフェン塩酸塩)とは何か?
GEメーカーのラロキシフェン上市などの経緯
無効審決取消事件の判決
←今回はここ

無効審決取消事件の判決

イーライ・リリーの用途特許は、特許無効審判において、引用文献と比較して進歩性がないとして29条第2項で無効とされました。
したがって、審決取消訴訟では、進歩性判断(引用発明の認定、相違点の判断)の誤りの有無が争点でした。

原告(イーライ・リリー社)が取消事由として主張したのは、非常に端的に言ってしまいますと、

「引用発明の統計解析手法や実験系に不適切な点があり、取消事由の発明に技術的な裏付けがない、もしくは、その発明は信頼性を欠く」

と言うことです。

エビスタの骨粗鬆症を用途特許として保護すべきだったかどうかとは別として、取消事由として引用された発明がエビスタ用途特許の進歩性を否定できることそのものに対しては反論されておらず、引用発明の統計解析手法や実験系に主張が及んでいますので、取消事由を覆すのは厳しかったのではないかと個人的には思いました。(注:判決言渡文のみの検証です)

リリー社にとっては想定よりも1年7ヶ月早くGEが発売され、売上も半分以下になってしまいました。が、GE発売は特許延長期間での発売ですし、ある程度は時間稼ぎができたと言っても良いのでしょうか。。
沢井製薬が大胆にも審決取消訴訟の決着がつく前にGEを発売しなければ、もっと良かったのでしょうが・・・。
沢井製薬からは先発品の特許が切れた際に一番手で上市するというGEメーカーのプライドを感じました。

それと同時に、無効審決が覆されるという可能性があり、GE上市後、継続的に販売出来ない恐れがあるにも関わらず、販売に踏み切った沢井製薬は、第三者からすると大胆だなと感じました。どうしても上市しなければならない理由があったのでしょうか・・・。

詳細は、知財高裁の判決言渡をご参照ください → 平成27年(行ケ)第10166号 審決取消請求事件

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勇気ある!?エビスタ後発品 ジェネリック1社からの単独発売 ①

少し前の話になりますが、特許権の存在が不確定な中でのGE(ジェネリック医薬品)の上市について取りあげます。

イーライ・リリー社の閉経後骨粗鬆症治療薬、エビスタ(ラロキシフェン塩酸塩)の無効審決がなされ、無効審決取消訴訟が提起されている中、沢井製薬はその後発品を発売しました。

それは、2015年12月10日のことで、エビスタのGEとしては初の上市で、他のGEメーカーは発売せず、沢井製薬1社によるものでした。→ プレスリリース

当時、無効審決取消事件が継続していた上に、イーライ・リリーは東京地方裁判所に沢井製薬を相手に特許侵害訴訟を提起し、GEの販売差し止めなどの仮処分申し立ても行なっていました。

上記の決着がつかないまま、沢井製薬は販売に踏み切ったことになります。その後無効審決が確定しましたが、当時は販売後に無効審決が取り消され、特許権侵害になるリスクもありました。
その場合、特許権者との問題だけでなく、卸、調剤薬局、医師など医療現場にも影響を与えることとなります。
(尚2018年5月31日現在では、2016年11月18日に無効審決維持の判決が言い渡され、数社がラロキシフェン塩酸塩を上市しています。)

そのようなリスクを冒してまで、なぜ他社に先駆けて承認を得、販売に踏み切ったのか?
沢井製薬にかなりの勝算があったのか、審決取消事件の判決文から検証してみました。

エビスタ(ラロキシフェン塩酸塩)とは何か?←今回はここ
GEメーカーのラロキシフェン上市などの経緯←今回はここ
無効審決取消事件の判決


エビスタ(ラロキシフェン塩酸塩)とは何か?

作用機序 
ベンゾチオフェン誘導体の選択的エストロゲン受容体調節剤(SERM:selective estrogen receptor modulator)。組織特異的なエストロゲンアゴニスト/アンタゴニスト作用を有し、骨や血清脂質に対してはアゴニストとして、乳房や子宮組織に対してはアンタゴニストとして作用する。

効能効果 
閉経後骨粗鬆症

特許 
イーライ・リリーが特許権者。骨粗鬆症の用途特許が2018年7月28日まで存続する予定であったが、用途特許に対し無効審決が確定した(2016年11月)(そもそも用途特許はなかったものと見なされる)

売上(2017年薬価ベース) 
リリー       97億円(GE参入までは年200億円の売上)
沢井        27億円
武田テバ      4.8千万円 
エルメットエーザイ 4.4億円

リリーの売上はGE参入後売上が50%以上落ちていますね・・・。そして、GEメーカーの中では沢井製薬の売上が圧倒的ですね!

GEメーカーのラロキシフェン上市などの経緯

2013年  沢井、テバ製薬が用途特許の特許無効審判を請求
2014年  東和薬品も上記同特許無効審判請求
2015年4月15日 無効審決
2015年8月17日 沢井製薬 製造販売承認取得 
2015年8月20日 イーライ・リリー 無効審決取消訴訟提起 2018年7月28日まで存続するものと主張
2015年11月2日 イーライ・リリーは沢井製薬に対し東京地方裁判所に特許権侵害訴訟及び販売差止等の仮処分命令の申立
2015年12月10日 沢井製薬 GEを発売
2016年2月    エルメットエーザイ、小林化工、テバに製造販売承認
         リリー、エビスタのGE承認取得した全社に対し、同上の仮処分申立
2016年3月    沢井製薬のみが販売継続

沢井製薬は何処よりも早く承認を取得し、上市し、販売し続けていました。この強気な姿勢は、無効審決取消訴訟に対する勝算からきたものと推測しました。

そこで審決取消事件の判決文を確認してみることに・・・。
長くなりましたので、続きは次回に。


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ライセンス交渉における知財の位置づけとは・・・

医薬品導出入のライセンス交渉時にパートナー候補と交渉するわけですが、交渉事項は知的財産のライセンス実施許諾権だけではありません。

導出する企業(ライセンサー)は導入する企業(ライセンシー)に医薬品を販売してもらうことになります。
ライセンサーは販売提携パートナーを探すので、販売提携時のライセンスは、その知的財産の実施許諾だけでは不十分で、販売権の実施許諾も必要です。

知的財産権はあって当然のもので、どちらかといえば交渉の前提条件です。これがないなら販売提携は始まりませんが、それだけでは不十分。知的財産権の内容は交渉によっては変わりようがないので、ここでもめるようなことはあまりないです。
(デューデリジェンスで権利関係は精査しますが。)

パートナー企業と交渉によって変わってくるのは、販売提携のストラクチャー、KPI、そして経済条件です。

販売提携のストラクチャーはKPIや経済条件に影響してきますので重要です。

例えば、
・コ・プロモーションなのか、コ・マーケティングなのか?

・1ブランド2チャネルなのか、1ブランド1チャネルなのか?

・ライセンサーとライセンシーのどちらが売上を計上するのか?
 →これはトップラインを重視するか、利益を重視するかで変わってきます。
等について検討します。

製薬業界では一つの特許の重みは大きいですが、ライセンス交渉時においてはその存在自体は契約の前提で、販売提携の条件について契約を詰めていくことになります。

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プロフィール

医薬系弁理士Kaname

Author:医薬系弁理士Kaname
弁理士。2008年より医薬品関連の知財業務に携わる。
知財、ライセンス交渉、事業開発、アライアンスマネジメント、ポートフォリオマネジメントなどの経験あり。

Japanese Patent Attorney with more than 7 years & successful business development experience at pharma.
Experiences)IP, Licensing negotiation, Business development, Alliance Manegement,Portfolio manegement
Have working experience for a law firm in Paris

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